Three Primaries】Vol.13 モデル・レースクイーン 羽瀬萌( ハセメグ ) さん
「Tint」とは「淡く染める」こと。でもそれは、パフォーマー自身が持つ色彩に重ねてこそのものです。【Three Primaries】は、TintRoomのパフォーマー自身が持つ三原色=「心(Mind)・技(Skill)・体(Competency)」に迫る、Tintインタビューシリーズ。第13回は、管理栄養士の資格も持つレースクイーンでモデルのハセメグこと羽瀬萌(はせめぐむ)さんにお話を聞きました!
羽瀬萌の「心」:
なりゆきで始めたモデル。それは今しか出来ないこと
モデルになったきっかけは、大学生時代のスカウトです。もともと背が高く、「将来はモデルだね」と言われたこともあったので、すこしだけ興味は持っていました。その事務所には、地元の先輩たちや知ってる子が何人か所属していたこともあって、「大学生のうちにアルバイトでやってみようかな」と思って始めました。
実は当時、全然やりたいことがなかったんです。学校では理系を進んできましたが、それも「理系からなら文系にもいけるかもしれない」という理由から。大学で栄養学部に進んだのも、資格職の中で苦手そうなものを避けたら残っていたのがそれだったからなんです。
そんな中でスカウトされて、まずは毎週レッスン。ウォーキングや壁立ちなどで姿勢を 矯正するところから始まるんですが、中学校時代の部活生活で慣れていたおかげで、練習に苦はありませんでした。「なんでこのレッスンが必要なのか」を考えるよりも「とにかくやる」みたいな感じ。徐々に良くなっていく実感がありました。
初めての舞台は地元・札幌のブライダルショーです。業界の方や、そのホテルで結婚を考えている方などたくさんのお客さんが来ていて、とても緊張しました…!ヘアメイクをしてもらい、可愛いドレスを着させてもらい、すごく楽しかったのを覚えています。
札幌での仕事はこうしたブライダルショーや模擬披露宴、スチール撮影やフリーペーパーなどで、正直多くはありません。でも、管理栄養士なら30歳を超えてからでもできるし、やっぱりモデルは今やっておきたいと思い、管理栄養士の資格をとったものの一旦封印しました。自分の納得する方を選んで良かったなと今では思っています。
羽瀬萌の「技」:
即行動!で道を開き、チームでの挑戦を作りだす
東京に来て数年ですが、やっぱり仕事がたくさんありますね。もともとは自分が上京するなんて考えてもいなかったんですが、とある仕事の時に「東京で仕事してみたい」とふと話したら、「じゃあ今度来る?」って呼んで頂けて。それから徐々に東京でも仕事を頂けるようになり、さすがに毎回友達の家に泊まるのも悪いので、本格的に引っ越すことになりました(笑)。
東京と札幌は全然雰囲気が違いますね。札幌はふわふわしていて争いも少ないですが、東京はやっぱりいい意味でガツガツしている人が多いし、起業している友達も多い。大学を出て会社員になることが人生のゴールだと信じて疑わなかったんですが、個人事業主になったり、起業して社長になったり、自分もそういうことが出来るのかもしれない!とすごく刺激になりました。
レースクイーンの仕事を始めたのも東京に来てからです。きっかけは、モーターショーの時に同じブースにいたレースクイーンの子にファンの方がたくさんついているのを見たこと。それを見たら「やると何がいいの?」「どんなメリットがあるの?」とずけずけ聞くぐらい気になっちゃって(笑)。現実的なんですよね、私。人に言われても興味がわかなかったのに、その様子を見た途端、やってみたくなってしまったんです。
でも最初はすごく恥ずかしくって。モデルは服を見せるのが仕事だけど、レースクイーンが見せるものは「自分」なんです。ポーズも苦手ですごく抵抗感がありました…。それでも、たまたま2年目にトムスという強いチームに入ることが出来たんです。そうしたら、全国放送の番組にも写るし、レース自体も接戦になるから見てて面白くなってきて!チームとしてもファンを増やす活動に力を入れ始めたので、そこで自分も出ていくようになりました。
そのおかげでファンの方が増えたのも実感しますが、自分は「私だけを見て」ではなく「“神7”に入っていたいタイプ」なんです。心変わりして“推し変”されるぐらいなら、“神7”にずっといられたほうがいい(笑)。だから“箱推し”してもらえるように、相方の子と2人で撮影会を企画したりしています。それに、身内でファンを取り合っても意味がないので、チームでファンを作っていって、新しい層を開拓したいんですよね。
それで、最近は17LIVEも始めました!通常配信はほぼ毎日配信してます。ファンクラブ向け配信は別で月に2.3回しています。ファンの方と直接チャットできるのは面白いですね。その日にあったことを私が話す雑談みたいな感じで、オンラインでのやりとりを楽しんでいます。実は元々「ライブ配信なんて絶対やらない!」って言ってたんです(笑)。歌えないし、しゃべりも面白くないし、無言になったらどうしよう…って。
でも私、やろうと思ってからの行動が速いのと、やったら楽しめるし、始めたら長く続くんです。例えば、学生時代に始めたマクドナルドでのアルバイトも4年間続いて、新しい方へのトレーニングをすることもありました。結局、独りだけで頑張ってもその場は回らないんです。みんなで出来るようになって、チームで頑張るのが楽しいですよね。
羽瀬萌の「体」:
現実的な視点で、自分も仲間もプロデュースする
実は一時期、普通に働いていたことがあります。管理栄養士の資格があるので小学校で栄養士として働いたり、営業を経験したこともあるんです。短い期間でしたが少し成果もあげることができました。レースクイーンとして自分をPRするのは苦手なんですが、そうやって別のことだったり、自分以外の子のことだったらどんどんいいところを言えるんです。人のいいところを見つけたり、女の子を可愛く撮るのは得意な方かもしれません(笑)。
それに、その人にどんな服やメイクが似合うかはすごく考えます。例えば後輩の子に「このメイク似合うかも」と伝えて、それを実際にやってみてくれてハマった時にはすごく嬉しいですよね。もしかしたら、そういったプロデュース能力はあるのかも。
服やメイクだけではなくて、接遇マナーやウォーキングも教えたいんですよね。私自身最初は歩き方が汚くて、ウォーキングを学んだことで歩き方の大切さを実感しました。レースクイーンはモデルとは違ってウォーキングを学んでいないことが多いので、そういう子に教えていくのは面白そう。
だから最近、いろいろな人に「五階建てのビルが欲しい」って言ってるんです(笑)。1階は料理屋さんにして、2階と3階はスタジオに、4階をモデル事務所とヘアメイクスペースにして、最上階には自分が住みたいなって。なぜって、年をとればモデルの仕事が減るのは目に見えてるんですよね。だから、お仕事が多いうちに土台を作り、減った時に自分が表に出なくても大丈夫なようにと考えています。この仕事だからこそ、現実を見ないと。毎月の給料も安定していないので、仕事がなくなったら終わりなんですよね。
羽瀬萌にとって、「パフォーマンス」とは?
もはや「日常」という感じ。レースクイーンの私、モデルの私、配信してる私、それぞれ違って、トータルで私。いろいろな面があるのをトータルで見てもらえたら嬉しいです。
もはや「日常」という感じ。レースクイーンの私、モデルの私、配信してる私、それぞれ違って、トータルで私。いろいろな面があるのをトータルで見てもらえたら嬉しいです。
私、「世の中の9割に好感を持たれよう」と常々思っているんです。髪型やメイクも自分がしたいこと優先ではなく、且つコアな一人ではなく、広く世の中の皆に好印象を与えたい。なぜなら、ぱっと私の顔を見た時に「あ、いいな」って思ってほしいんですよね。承認されたらフォローされる確率もあがって、最終的には仕事にも繋がる。よく皆に「メグはビジネス脳・男性脳だね」って言われるんですが、私ほんとに仕事が好きなのかも(笑)。
インタビュアーコメント
凛とした雰囲気と柔らかない雰囲気を持ち合わせた羽瀬萌さん。現実的な視点と行動力、「9割から好感を持たれる」セルフプロデュース意識。それらを発揮しながら仲間を巻き込んでいく姿は、パフォーマーでありつつ、ひとりのビジネスパーソンでもあるように感じます。是非、羽瀬萌さんへのご依頼お待ちしております!
(Interview&Text:Shiho Nagashima)
羽瀬萌 Tint Room
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