【持木彩伽のTINT VOICE】
第二十四話:裏声や高い声を無理せずだすには?
【 知って得する声コラム 】
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第24話:裏声や高い声を無理せずだすには?
裏声や高い声を無理せずだすには?
まず高い声が出る仕組みを理解してみましょう!
主に声の高さは声帯の振動の速さで決まっており、高い声を出す場合には声帯が前後に伸びるため薄くなります。
また、男性よりも女性の方が声帯が小さく、振動する速さが速くなりやすいため高い声を出しやすい傾向があります。
声帯の大きさをご存じですか?
実は人差し指の爪位の大きさしかないんです。その小さな声帯で私たちは声を出しています。
骨格や声帯の大きさによっても限界値が異なるため、無理のしすぎは喉を痛める原因になります。

音域を広げるには基本の呼吸が大事です。
お腹から声を出す発声を基本として少しずつ音域に幅を持たせて広げていく方法が、喉や身体への負担が少なく済みます。
- 腹式呼吸
- 基本の呼吸「腹式呼吸」 腹式呼吸を使って歌うことで、喉に余計な力が入らなくなるので、高音と低音ともに出やすくなります。
喉を痛める危険性も減少します。喉は空気の通過点として捉えて、お腹から吐き出すように声を出すイメージです。
腹式呼吸を意識したことが無いと、低い声域も高い声域も出しづらいと感じるはずです。
- 鼻腔共鳴
- 鼻腔共鳴とは、鼻腔を広げ声を響かせ中間音~高音を安定的に出す発声法です。
鼻腔共鳴を意識すると、顎を引いて歌う癖がつくので、高音を出していても声が続きやすくなります。
音域を広げる練習をする際には、腹式呼吸と鼻腔共鳴を組み合わせるとより効果的になります。
高い声が出せない原因
上手く声を出せない方もいるかと思います。
その場合には、以下で説明する3つの原因に当てはまっていないか確認してみましょう。
適切な練習方法が分かり、上手く高い声が出せるようになります。
以下では、高い声が出せない3つの原因を紹介していきます。
- ① 喉が締まっている
- 高い声が出ない原因のほとんどが、喉が締まっており、喉が開いた状態で歌えていないことが挙げられます。
この状態で無理に出そうとすると、声帯に負荷がかかってしまい、喉を痛めることもあるため、喉を開いた状態を覚えましょう。 - ② 体に力が入ってしまっている
- 体に力が入ってしまうと、声帯の周りも圧迫されてしまい、高い声を安定して出すことが出来なくなります。
体に力が入っている自覚のある方は、前述した方法を練習して、リラックスした状態で歌えるようにしましょう。 - ③ 息を吐く量が少ない
- 高い声を出す際には、十分な量の息を吐く必要があります。
吐く量を増やすには、腹式呼吸で呼吸する必要があります。
腹式呼吸を使って息を吐くことで、安定して声を出すことが出来るようになります。
また、腹式呼吸は歌を歌う際の基本になるため、腹式呼吸を覚えておいて損はないでしょう。

高い声を出す際に、一瞬出せたが継続出来ないという経験はありませんか?
この場合には、喉だけを使って声を出している可能性があります。
喉だけを使っても高い声を出すことは出来ますが、声帯を上手く振動させるとかすれ声になりにくいです。
そのため、高い声を出す際には、腹式呼吸を使って安定的に出す方法をマスターしましょう。
腹式呼吸を使って高い声を出せる状態を維持出来るようにトレーニングすれば、途中で声がカスれてしまったり、ガラガラ声になってしまうのを避けることが出来ます。
「知識は実力と努力のお友だちです」
ぜひ頭の片隅に知識を入れてトレーニングしてみてくださいね(^^)
持木彩伽 Tint Room


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