【持木彩伽のTINT VOICE】
第十五話:吃音(きつおん・どもり)について
【 知って得する声コラム 】
総レッスン数35000時間超えのボイストレーナーが声のお役立ち情報をお送りします!
第15話:吃音(きつおん・どもり)について
吃音(きつおん・どもり)について
どこかで耳にしたことのある吃音。
もしくは今現在、悩まれている吃音。
吃音の話し方には大きく分けて3つあります。
- ●連発
- 「わ、わ、わたしは……」「そ、そ、その……」など言葉の最初の文字を何回も繰り返す話し方
- ●伸発
- 「わーーーたしは……」「そのーーー……」など話そうと思った言葉の一音目から二音目までが長くなってしまったり、語尾が伸びてしまう話し方
- ●難発(ブロック)
- 「……わたし……」「……その……」といったように言葉がなかなか出てこずにうまく考えを伝えることができない話し方
どれも特徴的な話し方ではありますが、程度が軽いと吃音だとわからないケースもあります。
また、上記の話し方以外にも吃音を気にして『話すこと自体を嫌がる』『緊張して呼吸が乱れる』といった症状も見られることがあります。
大人の吃音症状に悩むかたは100人に1人。珍しい障害ではありません!!
吃音のある人は、仕事で話す際に苦手意識を持ちやすいです。デスクワークには問題がなくても、会議になるとうまく話せなかったりします。
どのような仕事についているか、どのような仕事環境かによっても悩みは変わってくるため、本人や周囲の工夫が必要になります。
腹式呼吸
改善方法の一つにボイトレでおなじみの【腹式呼吸】があります。
腹式呼吸をすることで緊張している時や吃音を意識しすぎている時に気持ちを落ち着かせることができ、吃音の症状を和らげることに繋がります。
お腹から声を出すので発声にも効果的です。また、発声のトレーニングも効果的です。
はじめはあえてゆっくり発声し、少しずつ発声の速さを調節していきます。
このトレーニングで、自分の発声のタイミングを掴むことができるようになります。
吃音は小さい頃に発症することが多いですが、脳の障害やストレスなどによって後天的(10代後半~)でも発症することがあります。
周囲の人は吃音の症状について理解を深め、相手の話を遮らないなどの適切な対応を心がけましょう。
今日からできる腹式呼吸
- 1 息をフーっと吐きながらお腹を凹ます⇔お腹を膨らませながら息をハーっと吸う
- 2 あーーーーと声を出しながらお腹を凹ます⇔お腹を膨らませながら息をハーっと吸う
- 3 息をスッ・スッ・スッと吐きながらお腹を凹ます(この時、1回1回お腹を戻す)
- 4 声をアッ・アッ・アッと声をだしながらお腹を凹ます(この時、1回1回お腹を戻す)
頑張りすぎずマイペースにコツコツとがポイントです!
持木彩伽 Tint Room
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