【Three Primaries】Vol. 21 ウォーキングトレーナー・コンテストプロデューサー 菊地紀衣 さん

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【THREE PRIMARIES】VOL. 21 ウォーキングトレーナー・コンテストプロデューサー 菊地紀衣 さん

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「Tint」とは「淡く染める」こと。でもそれは、パフォーマー自身が持つ色彩に重ねてこそのものです。【Three Primaries】は、TintRoomのパフォーマー自身が持つ三原色=「心(Mind)・技(Skill)・体(Competency)」に迫る、Tintインタビューシリーズ。第21回は、ウォーキング講師のほか「ミス・アース・ジャパン愛媛大会」などのミスコンプロデューサーも務める菊地紀衣さんです。

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菊地紀衣の「心」:

直感を大切に、「見切り発車」でチャンスを掴む



12年近く続けた保育士を辞めようと心に決めて、「何かないかな」と探していたときにウォーキングと出会いました。頻繁に通っていたとあるバーでマスターに人生相談をしていたら、現在私が所属している一般社団法人日本DFWALK協会の代表と知り合いとのことで、「背も高いし、ウォーキング講師もいいんじゃない?」なんてノリで連絡先を教えてもらったんです。連絡してみたら、ちょうど代表も講師をしてくれる人を探していたところで、1か月も経たないうちに大阪の事務所で会うことになり、とんとん拍子で「やろう!」ということになりました。

もともとモデルに憧れていた時期はありました。でももう保育士になると決まっていたし、モデルになるには東京に出ないといけないと思っていて、住む世界が違いすぎると諦めていたんです。ウォーキング講師であれば、そういった華やかな世界にも関われるのかなと思うと迷いはありませんでした。

その出会いが2017年5月のこと。そこからは保育士の仕事をしながら毎月大阪に通って講義を受け、半年ほどで講師の資格をとり、2018年4月に独立しました。講師になる方には「ウォーキングと出会って自分自身が変わった」という経験をお持ちの方もいますが、私は少し異なりただただ「合っていた」という感覚。いつもと違う世界で綺麗な洋服を着て、ヒールをはいて、ショーで歩いて……ということがとにかく楽しかったんです。

TintRoomの加賀見さんと出会ったのは、それから半年後の2018年秋。ウォーキング講師としてInstagramで発信をしていたのを検索で見つけたそうで「ミス・アース・ジャパン(以下、ミス・アース)愛媛大会」のウォーキングトレーナーとしてオファーを頂きました。そのときは大会についてよく知らなかったものの、講師をできるということで二つ返事でOKしました。私は自分の直感を大切にしているので、チャンスだと感じるものが来たら迷うことはないですね

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菊地紀衣の「技」:

思い描いた姿を実現するため、逆算思考で自分も周りもプロデュース



翌2019年には公式トレーナーとなり、2020年には愛媛大会の事務局として関わることになるなど、1年ごとにミス・アースとの関わり方も変わっていきました。周囲の方は私に事務局が務まるのかと不安に思っていたかもしれませんが、私自身はそこまで悩んだことはありません。できると思ったことしかやらないし、ネガティブに見られてもミス・アースのことに関してはなぜかまったく気にならないんです。2020年はコロナが流行りだした頃でとても難しいタイミングでしたが、私の中では大丈夫だという確信がありました。

実際、事務局としての仕事はとても楽しいものです。保育士の頃も、運動会の担当として演目から入場曲までさまざまなものを考えて決めて実行していくことを楽しんでいましたが、それと近しい感覚です。自分で思い描いた通りにつくりあげていくことが好きで、そのときは不思議と直感重視ではなく計画的になります。保育士が年間の保育計画から月間、週間へと落とし込んでいくのと同様に、ゴールのイメージから逆算していくような感じです。

会場や日程を決めたり、集客をしたり、スポンサー集めをしたりするのはもちろん、ファイナリストの面談やレッスン、その子にあったポージングやウォーキングを見つけるところまでを私が見ています。基本的に私はできる限り自分の思い通りにしたいタイプで、特に「出場者たちがステージでいかに美しく輝けるか」には強いこだわりがあるので、周囲のスタッフは大変かもしれません(笑)。

でもスピーチを考えるにしてもポージングを決めるにしても、私ができあがりをイメージできているからといって、それをそのまま教えてしまっては相手のためになりません。そのため、遠回りしてもいいので本人が自分で「これだ!」と気づけるよう促すことを大切にしています。難しい部分ですが、達成できると大きな喜びがありますね。

これだけミス・アースに全力投球できるのは、コンテストという華やかな世界が好きなことはもちろん、本部も含めたミス・アース自体のアットホームであたたかい雰囲気が合っているからかもしれません。場づくりとしても、出場者に筆記テストを課すことで教養や基本的なマナーの有無を見極めるなど、競争ではなくみんなが仲良く高めあえるように工夫しています。ミス・アースはこれからも、参加したみんなが「出場して本当によかった」と思えるものにしていきたいですね。

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菊地紀衣の「体」:

プライドを原動力に、輝ける場所をつくり続ける



「コンテストの出場経験がなくては、やはりファイナリストと真正面から向き合えない」と感じ、2021年に「ミセス・グローバル・アース」に出場しました。それまで条件的に出られるコンテストがなく前年にもコロナで出場を見送っていたので、本当に念願のチャンス。残念ながら準グランプリだったのですが、その後の世界大会への選抜を兼ねた「ダイヤモンドセレブレーション」ではグランプリに選出いただきました。周囲を気にせず自分自身に集中することができただけでなく、会場も華やかで、私の得意なスピーチもあるなどプレゼン方法が合っていたのも良かったのかなと思います。

出場に際しては、私はコンテストを主催する身でもあり、候補者を育成する立場でもあるので「負けるわけにはいかない」ことが一番の原動力になりました。ここで結果を残せなかったら、どんな顔して愛媛に戻ればいいの?と。地元でラジオパーソナリティもやっているのですが、リスナーさんに「負けました」なんて報告できるはずがありません。背負っているものがあり、自分自身でハードルを極限まであげたことが良い形のプレッシャーになっていたんだと思います。もちろんプレッシャーをかけようとしていたわけではなく、やっていく中で「あれ、これ私負けられないよね?」と気づいた感じですけどね(笑)。そこはもう「プライド」なんだと思います。

そうして出場してみた結果、やっぱりコンテストの企画運営が好きだし、あらためて今後はそこに集中したいという自分自身の気持ちに気づきました。出場者を見極める際にも、ステージ全体を見渡してどういう子がいたらコンテスト全体が華やかになるか、愛媛のファイナリストにはどういった子がいてほしいか、といったプロデューサー的な視点でつい見てしまうんです。

それに、事務局としてやりたいこともたくさんあります。まずは愛媛大会からグランプリや入賞者をコンスタントに輩出できるようになること。また県外の方でも愛媛大会からの出場を選択することができるので、参加人数を増やすことで地域に貢献し、街を明るくしていけたらと考えています。愛媛は自然が豊かなので、環境問題に取り組むミス・アースとの親和性を打ち出したり、「女神の国」という神話を持つ愛媛のルーツを活かしたコンセプトを魅せていくのもいいかもしれません。

コンテストのPRの定番は「出場したら人生が変わりました!」という出場者の声を集めることですが、私はそういった方法はあまりとっていません。それよりも、私自身がその華やかな場を楽しんでいる様を見せることで、触発できる存在になりたいんです。ミス・アースは、私のようにコンテストの場で自分自身を表現してみたいという人のために残された機会として、これからも永く存続させていきたいですね。

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菊地紀衣にとって、「パフォーマンス」とは?



「生き様」でしょうか。それは人それぞれのものであり、いいなと思ってくれる人の心に刺さればいいし、違うと感じたとしても構いません。自分の会社をイタリア語で「美しい光」を意味する「Bella Luce(ベラ・ルーチェ)」と名付けたのですが、そこには自分自身の中から光を放ってほしいという願い、そして私自身が希望の光でありたいという思いを込めています

ひとつエピソードがあって、ミセス・グローバル・アースに出場した際、ガンを患っている方が病室でたまたま私のステージを見て電話をくださったんです。生きるか死ぬかのときに私の姿を見て、「自分もあんな風にドレスを着て舞台に立ちたい」と生きる希望がわいたそうで、その方は一年後に日本大会、そしてその後世界大会への出場まで果たしたと聞いています。

正直コンテストって究極の自己満足で、途中で「これって意味あるのかな?」と悩むこともあります。でもそうやって誰かが見ていてくれて、影響を与えられる可能性があるからやめられないのかもしれません。私の生き様、そして私が放つ光で、ちょっとでも誰かの道筋を照らすことができたらいいですね


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インタビュアーコメント

自身が輝くことに貪欲に取り組みながら、その姿をもって多くの人にもまた輝くということへの意欲をもたらしている菊地紀衣さん。彼女が手がけるミス・アース・ジャパン愛媛大会は、そんな活力に満ちた場所になっているはずです。是非、菊地紀衣さんへのご依頼、そして大会へのエントリーをお待ちしています!

(Interview&Text:Shiho Nagashima

菊地紀衣 Tint Room

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ミセス・グローバル・アース本部HP公式

2023年はミセスグローバルアース栃木大会のPRアンバサダーにも就任。そして世界大会も控えています。愛媛から世界にを等身大で実践する菊地さん。本当に素晴らしいです。出会いに感謝。

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